专利摘要:

公开号:WO1990010694A1
申请号:PCT/JP1990/000286
申请日:1990-03-06
公开日:1990-09-20
发明作者:Masayasu Inoue;Teruo Amachi;Yoshikazu Tanaka
申请人:Suntory Limited;
IPC主号:C12N9-00
专利说明:
[0001] 明 細 書 新規スーパーォキサイ ドデイ スムターゼ 技 術 分 野
[0002] 本発明はスーパーォキサイ ドデイ スムターゼ (以下 S O D と略す) の新規の誘導体に関し、 さらに詳しく は、 へパリ ン 結合性スーパ一ォキサイ ドデイ スムタ一ゼ (以下 H B— S OD と 略す) 、 H B— SOD の遺伝子、 H B— SOD の製造法、 並びに H B— S O D を有効な成分として含有するスーパーォキサイ ドが直接 或は間接的に生体に有害な作用を及ぼす疾患の予防及び治療 剤に関するものである。 背 景 技 術
[0003] S O Dは生体に有害なスーパーォキサイ ド (活性酸素分子) を分解消去する酵素であり、 全ての臓器、 細胞内画分 (細胞 質及びミ トコ ンド リア) に存在する。 細胞外 S O Dとよばれ る酵素が血中に存在するがその活性は低く、 細胞膜及び組織 細胞外空間におけるこのような防御機構は極めて不十分であ り、 そのためこれらの局所で、 時として生体に極めて危険な 酸化的病態が発生する。 従来より、 これらの酸化的組織損傷 病態を改善する目的で S 0 Dの静脈内投与や局所投与が試み られてきているが、 何れもその生体内不安定性や短い半減期 (数分) の故に、 その防御作用を十分発現しうるには至って いない。 最近、 S O Dの血中半減期を延長させるために S O Dの様 々な化学修飾が行われている。 例えば、 ポ リ エチレングリ コ ール (特開昭 61— 249388) 、 高分子デキス ト ラ ン(W. F. Pet - rone et al. , Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 77, 1159 (1980)) 、 ィ ヌ リ ン (特開昭 58— 32826)などによる S O Dの修飾が行わ れている。 しかし、 これらの修飾 S 0 Dは下記に示すように 様々な欠点を有し、 問題点を十分解決するには至っていない。
[0004] また、 血中のアルブミ ンを主体とする血清蛋白質と複合体 を作らせる目的でスチレンマレイ ン酸ブチルエステル誘導体 (S A) を酵素のリ ジン残基に酸アミ ド結合により結合させた S O D誘導体(SMA— SOD)も考案されている (井上正康ら、 蛋 白質核酸酵素、 33, 2889, (1988))。 しかしながらこのような 非天然の化学修飾した S 0 Dを血中に反復投与することは、 免疫反応等予期せぬ副作用をもたらす恐れがある。
[0005] 前述のように、 有害なスーパーォキサイ ドラジカルの除去 に S O Dは有効であるが、 投与後速やかに排泄されてしまう ので薬効はあまり期待できない。 一方、 様々な化学修飾法に よる修飾 S O Dは、 静脈内投与や筋肉内投与などにより生体 の酸化的組織障害を血中水溶液空間において防御することを 目的として開発されたものである。 これらの内の幾つかは、 血中では安定ではあるが、 分子の巨大化に伴う組織への拡散 速度の低下や S 0 Dと修飾試薬の結合部位とに分布が存在す るため、 化合物の絶対構造が決らない。 修飾 S O Dは、 生体 には全くあるいは僅かにしか存在しない修飾試薬により修飾 されているので、 修飾 S O Dの投与により、 副作用の生じる 可能性がある。 また、 これらの修飾 S◦ Dを得るためには、 S◦ Dを精製してから化学修飾し、 さらに精製するといぅ複 雑な操作が必要であった。
[0006] このため、 生体内に存在する物質からなり、 絶対構造が決 つており、 副作用の可能性の極めて少ない、 しかも損傷の起 こっている組織や血管内皮細胞を微量で特異的に保護し、 さ らに安価で大量に生産す'ることが可能な新規 S◦ Dの発明が 切望されている。 発明の開示
[0007] 従って本発明は、 へパリ ン結合性部位を本来有しないスー パーォキサイ ドディ ス厶ターゼにへパ.リ ン結合部位が付加さ れた新規スーパーォキサイ ドデイ スムターゼを提供する。
[0008] 本発明はさらに、 上記の新規スーパーォキサイ ドデイ スム ターゼをコー ドする D N Aを提供する。
[0009] 本発明はまた、 上記の D N Aにより形質転換された宿主を 提供する。 図面の簡単な説明
[0010] ^1@( ^ I )は, 3種の HB— SOD 遺伝子の構築の過程を示 第 2図 Aは、 PBRHBSODI中の HB— SOD 遺伝子の塩基配列及 びそれに対応するァ ミ ノ酸配列を示す。
[0011] 第 2図 Bは PBRHBSDD2中の HB— SOD 遺伝子の塩基配列及び それに対する了 ミ ノ酸配列を示す。
[0012] 第 2図 Cは PBRHBS0D3中の HB— SOD 遺伝子の塩基配列及び それに対するァミ ノ酸配列を示す。
[0013] 第 3図及び第 4図 ( 1 ) は、 HB— SOD の酵母発現べクタ一 PYHBSI , PYHBS2 . PYHBS3 > pYHBSll 及び P YH BS12 の作製過程 を示す。
[0014] 第 4図 ( 2 ) は大腸菌発現プラス ミ ド PKHBS2の作製過程を 示す。
[0015] 第 5図は、 HB— SOD の酵母での発現を示したものである。 第 6図は、 HB— SOD の熱安定性について示したものである c 第 7図は、 HB— SQD のへパリ ンセフ ァ ロースへの吸着につ いて示したものである。
[0016] 第 8図は、 HB— SOD の血中動態についてまとめたものであ O
[0017] 第 9図は、 HB— SOD の臓器分布についてまとめたものであ な o
[0018] 第 10図は、 HB— SOD の虚血性再循環による心筋障害に対す る保護作用について示したものである。
[0019] 第 11図は、 ス ト レス性胃潰瘍に対する HB— SOD の保護効果 についてまとめたものである。
[0020] 第 12図は、 足浮腫に対する HB— SOD の保護効果についてま とめたものである。 発明を実施するための最良の形態
[0021] 本発明者らは上記の課題を解決すべく研究の結果、 ヒ ト赤 血球型 S 0 D遺伝子にへパリ ン結合性べプチ ドをコードする 遺伝子を結合させることにより、 へパリ ン結合性ペプチ ドを 力ルボキ シル末端に持つへパリ ン結合性 S0D (HB— SOD)を製造 した。 HB— SOD は血液中で極めて安定で、 しかも肝臓を始め とする組織の血管内皮細胞に指向性を有する新規な S 0 Dで ある。 この S 0 Dは巨大分子化することなく、 しかも、 様々 な組織細胞の血管内皮細胞表面に結合して、 その局所でスー パーォキサイ ドを消去しうる。 従って、 本発明の H B— SOD は、 スーパ一ォキサイ ドが生体に有害に作用する疾患、 特に、 外 傷性脳浮腫、 虚血性心筋障害、 胃潰瘍、 浮腫、 虚血性肝障害 など広い範囲に亘る酸素障害に著明な効果を有しており、 こ れら疾患の予防、 または治療剤としての使用が可能である。 本発明の HB— SOD は、 特に血管内壁で作用するが、 これが 分解された場合、 S◦ Dとへパリ ン結合ペプチ ドおよびそれ らの分解物となり、 S 0 Dは腎から尿中に速やかに代謝排泄 されると考えられる。 へパリ ン結合性ペプチ ドを持つ蛋白質 も血管内壁等に広く存在することが知られており、 へパリ ン 結合べプチ ド及びその分解物が何らかの副作用を示すとは考 えにくい。
[0022] 本発明の HB— SOD を前記の疾患に用いる場合、 様々な薬剤 形態あるいは投与方法が考えられる。 たとえば、 HB— SOD を 5 %ぶどう糖液または生理的食塩水に溶解せしめた薬剤を静 脈注射しても良い。
[0023] 本発明において使用する S 0 Dとしては、 本来へパリ ン結 合性部位を有しない S O Dであれば、 動物 (例えばヒ ト、 ゥ シ) 、 植物、 微生物等の生物体中に存在するいずれの S 0 D も使用できる。 また、 修飾した S O Dを使用すれば S O Dの 指向性を高めることも可能である。 また、 へパリ ン結合性部 位としては、 本来へパリ ン結合性部位を有する他の S 0 Dの へパリ ン結合部位、 例えば分泌性 S 0 Dのへパリ ン結合部位、 及び S 0 D以外のポリぺプチ ドのへパリ ン結合部位、 例えば ヒ トアンチ トロンビン mのへパリ ン結合部位等を使用するこ とができる。 これらの S OD又はへパリ ン結合性部位は、 そ の天然のアミ ノ酸配列を有するもののみならず、 1個又は複 数個のアミ ノ酸の付加、 欠失、 置換及び Z又は転移により変 形されているものでも、 その本来の活性又は機能を維持して いる限り、 本発明において使用することができる。
[0024] 以下に本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、 本発 明は、 以下の実施例に限定されるものではない。 なお、 実施 例で用いた組換え DN Aの手法は特に述べない限り、 マニア テイスり (T. Man iat is et al. , Molecular Cloning, Cold Spring Lab., (1982)) の方法によった。 また、 組換え DNA 実験に用いる制限酵素等は東洋紡社から購入した。
[0025] 実施例 1. HB-SQD 遺伝子の構築
[0026] ( 1 ) ヒ ト RN Aの調製及び cDNAラィブラ リ一の作製
[0027] ヒ ト胎盤から、 グァニジゥ厶チオシァネー トを用いて常法 に従い、 全 RNAを得た。 オ リゴ d Tセルロースカラムクロ マ トグラフィ一を用いて全 RN Aからポリアデニル化 RN A を mRNA画分として分取した。 この RN A画分を用いて、 ガブ ラーらの方法(Gubler, U. et al., Gene, 25, 263, (1983)) に従い作製された cDNA合成キッ ト (アマシャ ム社) を用いて
[0028] 2本鎖 DNAを作製した。 この 2本鎖 DN Aにターミ ナルデ ォキシヌク レオチジルト ラ ンスフ ェラーゼ (フ アルマシア社) によりデォキシ C T Pホモポ リマーを付加した。 これと、
[0029] PBR322の Pst I部位にデォキシ G T Pのホモポリマーを付加 したベクター (フアルマシア社) とをアニーリ ングして、 大 腸菌 DH 1を形質転換し、 約 40万ク口一ンの cDNAライ ブラ リ ー を作製した。
[0030] ( 2 ) 形質転換体の選択
[0031] 始めにヒ ト SOD cDNA検出用のプローブとして下記の配列を もつ DNA A039を合成した。 その配列は 5' GAAAGTACAAAGACA GGAAACGCTGGAAGTCGTTTGGCTTG 3' である。 この配列は既に知 られているヒ ト S 0 Dの cDNA塩基配列 C Sherman et a l. , Proc. Nat l. Acad. Sc i. USA, 80, 5465 (1983) 〕 に含まれる配 列である。 合成はアプライ ドバイオシステムズ社の 381A DNA 合成装置を用いて行った。 このプローブを ( r— 3 2 P ) ATP
[0032] (アマシャム社) と T 4—ポ リ ヌク レオチジルキナーゼを用 いて標識し、 S 0 D遺伝子の検出用プローブとして用いた。 コ ロニーハイブリダィゼ一ショ ンの手法により、 このプロ一 ブとハイブリダイズする大腸菌形質転換体を上記 cDNAラィブ ラ リーから得た。 この形質転換体を通常の方法で培養して増 殖させ、 菌体よりプラス ミ ド D N Aを抽出した。 このプラス ミ ドは Pst Iで切り出されるヒ ト由来の 600bpの cDNAを含ん でいた。 このプラス ミ ドを pSOlOとした。 この挿入部分の塩 基配列を M 13ファージを籙型とするジデォキシ法 〔たとえば, 高浪ら、 続生化学実験講座、 遺伝子研究法 Π 東京化学同人 (1986)〕 により決定した。 決定した塩基配列は前述の塩基配 列のうち、 54番目のアミ ノ酸 (スレオニン) をコードする遺 伝子 AC Gが A C Aへ変異すると共に、 ァミ ノ末端の 3アミ ノ酸残基をコードする遺伝子を欠損しているものであった。 この配列は、 既に報告されている塩基配列(Hallewellら、 Nucl.Acids. Res. , 13 2007 (1985)) に含まれる配列であつ o
[0033] ( 3 ) HB-SQD 遺伝子の構築
[0034] 欠失しているァミ ノ末端の遺伝子と開始コ ドン、 及び発現 ぺクタ一へのつなぎ込みのための EGOR I部位の作製のため、 以下の実験を行った。
[0035] 合成 DNA A071、 すなわち 5' GGGGGGGGGGAATTCATGGCGACG AAGGCCGTGTGC 3' を前述のようにアプライ ドバイオシステム ズ社の DN A合成装置 381Aにより作製した。 この合成 DN A をプライマーに、 PSDIOの Pst lで切り出される 600bpの DN A断片を M13mpl9にクローニングして得た組換え 1本鎖 DNAを铸型にして、 ゾラ一らの方法 [M. J.Zoller et al., Nuc. Acid Res., 10 6487 (1982)〕 により部位特異的突然変 異を生じさせた。 この突然変異体の挿入部分の塩基配列を決 定したところ、 目的の通り、 欠失していたアミノ末端の 3残 基のァミ ノ酸をコードする遺伝子と開始コ ドンと BcoRI部位 が生じていたので、 完全長の SOD cDNAが得られたことがわか つた。 この突然変異の生じた組換え M13二本鎖 DN Aを調製 し、 Pst lで切り出される 600bPの DN A断片を pUC9の Pstl 部位にサブクローニングした。 得られた組換え体の内、 EcoR I と Pst lで切り出される 600bpの DN A断片を持つプラス ミ ドを PSOIOOとした。 PSOIOOから EcoR I と Sau3Alで切り出さ れる 450bPの DN A断片を PBR322の EcoRI と BamHI部位にサ ブクローニングした。 このプラス ミ ドを pBRSODlとした。
[0036] へパリ ン結合べプチ ドの 1例として知られる分泌性 S 0 D のへパリ ン結合性ペプチ ドの塩基配列(K. Hjalmarsson et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 84, 6340, 1987) をもとに、 へパ リ ン結合性べプチ ドをコ一ドする塩基配列を合成した。 すな わち、
[0037] A225 5' GATCCGCGGGCCCGGGCTCTGGGAGCGCCAGGCGCGGGAGCA CT r,
[0038] A226 5' TCTTGCGCTCTGAGTGCTCCCGCGCCTGGCGCTCCCAGAGCC CGGGCCCGCG 3' ,
[0039] A227 5' CAGAGCGCAAGAAGCGGCGGCGCGAGAGCGAGTGCAAGGCCG CCTGAG ,
[0040] A228 5' TCGACTCAGGCGGCCTTGCACTCGCTCTCGCGCCGCCGTC 3' を合成した。 池原らの方法(M. Ikehara et al. Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 81, 5956, 1984) に従い、 これら 4種の合 成 DN Aをリ ン酸化した後、 アニーリ ングし、 pBRSODlを BaraH I と Sal Iで消化して得た約 4.5 kbの DN A断片とラィ ゲーショ ンし、 得られたプラス ミ ドを pBRHBSODlとした。 pBRHBSODlは、 S ODとへパリ ン結合性ぺプチ ドの結合した 遺伝子が EcoRI と Sal Iで切り出される構造になっている (第 1図) 。
[0041] 次に、 別の配列を有する HB— SOD を遺伝子を構築するため に、 この EcoRI と Sal Iで切り出される断片を M13mpl8の EcoRI と Sal I の部位にサブクローニングした。 この一本鎖 DNAを籙型に、 合成 DNA A235 5' GGGCCCGCAGATCCCAAT 3' をプライマーとして用いて、 前述の方法で部位特異的突然変 異を起こさせた。 突然変異の生じた 2本鎖 DN Aを PMHBS0D2 とした (第 1図) 。 DNA塩基配列を決定したところこのプ ラスミ ドのコー ドする HB— SOD は、 PBRHBSODIのコードする HB-S0D と 2箇所でアミ ノ酸残基が置換されていた。
[0042] さらに、 別の配列を有する HB— SOD の遺伝子を構築するた めに、 ヒ トアンチ トロンビン ΠΙのへパリ ン結合部位のぺプチ ドをコードする遺伝子を合成した。 その構造は公知のキャ ン ドラ ら [T. Chandra et al. Proc. Natl. Acad. Sci. , USA, 80, 1845 (1983) 〕 とスミ ロら 〔J. W.Smith et al. , J. Biol. Chera.262, 11964, (1987)〕 の文献にしたがつたが、 システィ ンをコ一ドする遺伝子(TGC) はセ リ ンをコードする遺伝子 (AGO へ変更した。 前述と同様に 4種の DNA、
[0043] A296 5' GATCGTTGCCAAACTGAACAGCCGACTCTATCGAAAAGCCAA CAAAT 3' ,
[0044] A297 3' CAACGGTTTGACTTGTCGGCTGAGATAGCTTTT 5' , A298 5' CCTCCAAGTTAGTGTAATAAG V ,
[0045] A299 3' CGGTTGTTTAGGAGGTTCAATCACATTATTCAGCT 5' を合成した。 これらの合成 DN Aを前述の池原らの方法を用 いて、 リ ン酸化後、 アニーリ ングし、 PBRSODIの BamH I と Sai lで切り出される DNA断片とライゲーシヨ ンし、 ブラ スミ ド PBRHBS0D3 とした。 このプラス ミ ドにおいて、 S OD とへパリ ン結合性べプチ ドの結合した遺伝子が EcoRI と Sail で切り出される構造になっている (第 1図) 。
[0046] pBRHBSODl . pBRHBS0D2. 及び PBRHBS0D3中の HB— SOD を コ一ドする部分の塩基配列およびそれのコ一ドするァミノ酸 配列を第 2図 A〜Cに示す。 これらの配列中、 箱内はへパリ ン結合部位を示す。
[0047] 以上のようにして、 延べ 3種類のへパリ ン結合性べプチド を有する HB— SOD の遺伝子を構築した。
[0048] 実施例 2. HB-S0D の酵母での発現
[0049] 実施例 1で構築した HB— SOD 遺伝子を酵母の発現プラス ミ ドに揷入した。 酵母の発現プラス ミ ドとして PYHCCIOI (特開 平 01— 037291参照。 なお、 PYHCCIOIで形質転換された酵母は サッカロマイセスセルピシェ SAM0750 と して 1987年 7月 16日 に FERM P— 9475のもとに工業技術院微生物工業研究所に寄託 され 1990年 2月 23日に FBRM BP— 2767としてブタペス ト条約 に基く国際寄託に移管されている) を用いた。
[0050] PBRHBSODlを EcoR I と Sal Iで消化して得られる約 500bp の D N A断片を、 PYHCCIOIを EcoR I と Sal Iで消化して得ら れる約 8 kbの D N A断片とライゲーショ ンし、 得られたブラ ス ミ ドを pYHBSlとした。 このプラス ミ ドを大腸菌 DH1を用い て増幅し、 酵母 G— 1315株 (Mat a , trpl) [H. Yoshizumi et al., J. Jpn. Soc. Starch Sci. 34, 148 (1987)3 を形質転 換した。 形質転換の方法は、 伊藤らの方法 〔Ito et al., J. Bacteriol. 153, 163 (1983)] によった。 ト リプトファ ンの 合成能の回復した形質転換株を得た。 以下、 この形質転換株 を G— 1315(PYHBS1)とする (第 3図) 。 また、 PMHBS0D2又は PBRHBS0D3 の HB— SOD を含む EcoRI と Sal Iで切り出される DN A断片を同様の方法で pYHCClOlに 揷入して PYHBS2及び PYHBS0D3を得、 これを酵母 EH1315株に導 入して、 形質転換株 G— 1315(PYHBS2)及び G— 1315(PYHBS3) を得た (第 3図) 。
[0051] 上記 pYHBSl, PYHBS2及び PYHBS3は、 酵母の YEp— 1型と呼 ばれるプラス ミ ドである。 YEP_ 1型に比べて安定性が高い といわれている YEP— 2型のプラス ミ ド 〔高浪ら、 続生化学 実験講座、 遺伝子研究法 Π、 東京化学同人、 (1986)〕 におい ても、 同様の方法により形質転換株が得られることを以下の 手頗で確認した (第 4図) 。 PYHBSIを Hindlt [で消化後、 HB— SOD 遺伝子を含む Hindin断片を回収し、 PUC9の H indn部位に サブクローニングした。 このプラスミ ドを Pst lで消化後、 プラス ミ ド PYE3207 〔特開昭 61— 56077 参照。 PYE3207は、 pJDB219(Beggs, J. D. Nature 275 : 104, 1978 ; 酵母 2卿プ ラス ミ ドと PBR322とから作製) 及び YRP7(ATCC37060) (Struhl, K. Proc. Natl. Acad. Sci. US.76: 1035, 1979) より造成され る。 〕 の Pst I部位にサブクローニングし、 プラス ミ ド pYHBSll を得た。 同様の方法にて、 PYHBS2を HindlEで消化後, HB-S0D 遺伝子を含む Hindm断片を回収し、 1^9の11^(1111部 位にサブクローニングした。 このプラス ミ ドを Pstlで消化後- プラス ミ ド PYE3207 の Pst I部位にサブクローニングし、 プ ラスミ ド PYHBS12 を得た。 これらのブラス ミ ドによる G— 1315の形質転換体をそれぞれ G— 1315(PYHBS11), G一 1315 (PYHBS12) とする。 以上に述べた酵母べクタ一は HB— SOD 生産のための一例で あり、 酵母のプロモ一ターとしてホスホグリセ口キナーゼ又 は抑制型酸性ホスファターゼなどの遺伝子のプロモータ一を 使用することができる。
[0052] 得られた 5種の形質転換体、 すなわち、 G— 1315(PYHBS1), G-1315(PYHBS2), G - 1315 (pYHBSll) 、 及び G— 1315 (PYHBS12) を 2 m£のバークホルダー培地 〔P. R. Burkholder, Am. J. Bot., 30, 206, (1943) 〕 にて、 30度で 2晩振とう培養 した。 1. 5 m£を集菌後、 ヤッ フェらの方法 〔M.P. Yaffe et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA. , 81, 4819 (1984) 〕 で酵母菌 体から蛋白質を得て、 S D Sポリアク リルァミ ドゲル電気泳 動を行った。 電気泳動後、 コマジープリ リアン トブルー R250 による蛋白染色 〔たとえば、 今堀ら、 続生化学実験講座タ ン パク質の化学、 東京化学同人(1987)〕 を行った結果、 どの形 質転換株にもプラス ミ ドをもたない G— 1315にはない明瞭な 蛋白質のバンドがみられた。 このバンドは菌体蛋白質の約 5 %に相当する。 この分子量は約 21, 000で、 HB— S0D の予想さ れる分子量とほぼ一致した。 ゲルを島津クロマ トスキャナー CS- 930 にて測定した結果を第 5図に示す。 また、 同様に培 養を行つた G— 1315(PYHBS3)からは分子量約 18, 000のところ に G— 1315にはない蛋白質のバンドが見られた。 さらにゥヱ スタ ンプ nティ ングを行い、 抗ヒ ト赤血球 S 0 D抗体を用い て、 酵素抗体法 〔たとえば、 今堀ら、 続生化学実験講座タ ン パク質の化学、 東京化学同人(1987)〕 にてその抗体と反応す るものを検出したところ、 1本のバン ドが見られ、 これは蛋 白染色の HB— SOD と考えられるバンドの位置と一致したので、 HB- S0D が組換え酵母で生産されているとした。 G— 1315 (PYHBS1)及び G— 1315(PYHBS11) の生産する HB— SOD を HB— SOD — 1 とし、 G— 1315(PYHBS2)及び G— 1315 (PYHBS12) の 生産する HB— SOD を HB— SOD — 2 とし、 そして G— 1315 (PYHBS3)の生産する HB— SOD を HB— SOD — 3 とした。
[0053] 実施例 3. HB- SQD の精製
[0054] 〔精製法 A〕
[0055] スラ ン ト上の G— 1315(pYHBSl)を 1白金耳、 5 のパーク ホルダ一培地に植菌し、 30度で 40時間振とう培養した。 これ を 1 £のマイヤーにいれた のバークホルダー培地に植 菌し、 同様に培養した。 次にこの培養液を 10£の 1 mMの硫酸 鋦と 1 ιηΜの硫酸亜鉛を含むバークホルダー培地でジャーファ ーメ ンターにて 20時間培養した。 遠心分離により集菌し、 約 300gの菌体を得た。
[0056] 菌体を I mM硫酸鋦、 1 mM硫酸亜鉛、 lOmM Sメ ルカプトエタ ノ ール、 1 mM (ノヽ。ラーアミ ジフヱニル) メ タ ンスルホニルフ ルォライ ド塩酸塩(APMSF) を含む 20mM Tr is— HC 緩衝液 pH 7. 5 ' 300η ^に懸濁し、 ダイノ ミルにて菌体を破砕した。 破 砕菌体を遠心分離し、 遠心上静を 10mM メ ルカプトエタノ 一 ルと IOOPM APMSFを舍む lOtnM酢酸ナ ト リ ウム緩衝液 (ρΗ4· 6 ) に十分透析した。 透析後の液を遠心分離し、 その上静を同じ 緩衝液で平衡化した S Ρ—セフアデッ クス C一 50 (フアルマ シ了社) カ ラム (2.5 x20cm) に吸着させた。 10mM メ ルカ ブトエタノ ールと 100^ APMSPを含む 5 mMリ ン酸カ リ ウム緩 衝液 PH 6.5 , 500J ^でカ ラ ムを洗浄した。 次に lOmM メ ルカ プトエタノ ール、 lOO^M APMSF及び lOOmM NaC^を含む 10mM Tris-HC^ (PH8.0) 緩衝液で溶出した。 S O D活性画分 〔活 性測定は、 チ トクローム c法(J. M. McCord et al. J. Biol. Chem. , 244, 6049, 1969) によった。 :! を集めた。 この画分 を 70度で 10分間熱処理を行った後、 遠心分離し、 その上静を 回収した。 1 mMj メ ルカプトエタノ ールと IOO M APMSFを舍 む等量の水を加えた後、 10mM/5メルカプトエタノ ールと 100 APMSFを含む lOtnMリ ン酸カ リ ゥム緩衝液で平衡化したへパ リ ンセフ ァ ロース CL— 6B (フ アルマシア社) を充塡したカ ラ ム (2.5 X 15cm) に吸着させた。 吸着させた後、 lOraM メ ル カプトエタノ ール、 lOOrfi APMSF及び 150mM NaC£を含む 10 tnMリ ン酸緩衝液 PH 7.0 , 200m£で洗浄した。 次に 1 mMjSメ ル カプトエタノ ール、 100^1 APMSF及び 500mM NaC£を含む 10 raMリ ン酸緩衝液 (pH7.0 ) で溶出した。 S O D活性画分を 10 raM 3メ ルカプトエタノール 100 APMSF , 150mM NaC£を舍 む 20mMリ ン酸緩衝液 (PH7.0 ) で平衡化した Sephadex G— 75 カラム (2 x120 cm) にかけて、 活性画分を回収した。 この 活性画分を前述のように S D Sポリアク リルァミ ドゲル電気 泳動し、 蛋白染色したところ、 単一なバン ドが観察されたの で、 以上の精製により純粋を HB— SOD — 1を得たとした。
[0057] HB-S0D - 2及び HB— S0D — 3 も全く同様に、 組換え酵母 を培養し、 その菌体から、 純粋な標品を得ることができた。 なお、 HB— S0D の精製は 4でで行った。 〔精製法 B〕
[0058] さらに、 同様の方法により培養した HB— SOD 生産菌より以 下の方法によっても純粋な標品を得ることができることを確 認した。 約 1 kgの HB— SOD ― 2生産菌体に 2 ^の 1 mM硫酸銅、 1 mM硫酸亜鉛、 10ra )9メ ルカプ ト エタ ノ ール、 1 mM APMSF、 1 M NaC^を含む 50mM Tr is— HC 緩衝液 pH8.8を加え、 懸濁 し、 ダイノ ミルにより菌体を破砕した。 遠心分離により沈澱 を除去した後、 遠心上静を 70度 10分間熱処理した。 遠心分離 した後の上静に 50%飽和になるように、 硫酸アンモニゥムを 加え、 完全に溶かした後、 遠心分離により上静を得た。 これ を 50%飽和硫安と 1 mM メ ルカプ ト エタ ノ ールを含む 20mMリ ン酸カ リゥム緩衝液 PH7. 0で平衡化したブチルト ョパール (東洋曹達) カラム (7. 5 x20cm) に吸着させた。 同じ緩衝 液で十分に力ラムを洗浄した後、 30%飽和硫安と 1 mM 5メ ル カプ ト ェタノ 一ルを含む 20mMリ ン酸カ リ ゥム緩衝液 PH7. 0で 溶出した。 S O D活性のある画分を回収し、 50mM NaC^を舍 む lOmM Tris— HCjg緩衝液 pH8. 5で平衡化したセフアデック ス G— 25 (フ アルマシア社) カ ラム (30x 90cm) で、 脱塩し た。 これを同じ緩衝液で平衡化した DEAE—セフ ァ ロ一ス (フ ァルマシァ社) カ ラム ( 5 X 10cm) を素通りさせた。 活性画 分に塩酸を加えて PH7. 0に下げた後、 S P—セフアデックス A— 50カ ラム ( 5 xl0cm) を素通りさせた。 活性画分をへパ リ ンセフ ァ ー ϋース CL—6Bカ ラ ム (10x 10cm) に吸着させた。 150mM NaC を含む 10mMリ ン酸ナ ト リ ウム緩衝液 pH7. 0 1 ίで洗浄後、 500mM NaC£を含む 10mMリ ン酸ナ ト リ ウム緩衝 液 PH7. 0で溶出した。
[0059] 実施例 4. 大腸菌での発現
[0060] HB- S0D の大腸菌での発現を検討した。 大腸菌発現べクタ 一 PKK223— 3(フアルマシア社) を PvuEと Sph l で消化して 得られる 2つの D N A断片のうち大きい方の断片を回収し、 T 4ポリ メ ラ一ゼにより平滑未端にした後、 ラィゲ一ショ ン した。 得られたプラス ミ ドを PKK223— 3 ' とした。 PKK223— 3 ' を EcoR I と Sal Iで消化して得られる D N A断片のうち 大きい方の D N A断片を回収し、 PYHBS2を EcoR I と Sai lで 消化して得られる 450bpの D N A断片とライゲーショ ンして プラス ミ ド PKHBS2を得、 これを大腸菌 JM109 に形質転換した。 アンピシリ ン耐性となった形質転換株を 1 πιΜの IPTGを含む L 培地 ( 1 %ポリペプト ン、 0. 5 %酵母エキス、 0. 5 % NaC^ , PH 7. 0 ) で培養して、 先に述べた方法で菌体蛋白質を得て、 S D Sポリアク リルアミ ドゲル電気泳動したところ、 プラス ミ ドを持たない株には見られない HB— SOD のバン ドが観察さ れた。 また、 酵素抗体法によりこのバンドが抗ヒ ト S O D抗 体と反応することを確認した。 大腸菌でも HB— SOD が発現で きることを示した。
[0061] 実施例 5. HB-S0D の諸性質
[0062] まず、 組換え HB— SOD の熱安定性を調べた。 lOtnMリ ン酸緩 衝液 (PH7. 0 ) に溶解した約 50U/m£の HB— SOD — 1 , HB— SOD 一 2、 及びヒ ト赤血球型 S 0 D (シグマ社) を 100 、 エツペンドルフチューブに入れ、 各温度の水槽中で 10分間ィ ンキュペー ト した後、 氷中で冷却し、 残存活性を測定した。 この結果を第 6図に示す。 S O Dは極めて熱に対して安定な 蛋白質であることは公知で、 本実験でも 72度 10分間の熱処理 を行っても活性は低下しなかった。 一方、 HB— SOD — 1 , HB -SOD - 2 も 72度 10分間の熱処理に対しては抵抗性であった c 80度 10分間の熱処理では、 ヒ ト S O Dの方が安定であつたが, HB-S0D — 1、 及び HB— SOD — 2ともかなりの活性が残って おり、 両 HB— SOD とも熱に安定な酵素であった。
[0063] 実施例 4に記載したようにして精製した HB— SOD — 2及び HB-S0D 一 3のアミ ノ酸分析を行った。 結果をそれぞれ第 1 表及び第 2表に示す。 分析値は、 DN Aの塩基配列から予想 される値と良い一致を示した。
[0064] 1 表
[0065] ァミ ノ酸分析
[0066] HB-S0D 一 2 ァミ ノ酸 塩基配列から予想される値 分析値
[0067] A s p 1 1 1 8.5
[0068] A s II 7
[0069] T h r 8 7.9
[0070] S e r 1 2 1 1.4 G 1 u 1 5 1 7.8 G 1 n 3
[0071] P r o 6 5.8 G 1 y 2 7 2 6.5 A 1 a 1 2 1 1.3
[0072] C y s 6 未決定
[0073] V a 1 1 4 1 4.0
[0074] M e t 0 0 I 1 e 1 0 9.8 L e u 9 8.7
[0075] T y r 0 0
[0076] P e 4 3.8
[0077] H i s 9 9.2
[0078] L y s 1 1 4.2
[0079] A r g 1 0 9.9
[0080] T r p 2 未決定 第 2 表
[0081] ァミ ノ酸分析
[0082] HB-SOD 一 3 アミ ノ酸 塩基配列から予想される値 分析値
[0083] A s 1 1 18.0 A s n 9
[0084] T h r 9 8.3 ώ e r 1 3 1 .9 G 1 u 1 0 1 2.8 G 1 11 2
[0085] P r o 5 4.9 G 1 y 2 5 25.2 A 1 a 1 1 1 1.1 C y s 4 未決定 V a 1 1 6 14.9 M e t 0 0 I 1 e 9 7.5 L e u 1 2 1 0.8 T y r 1 0.8 P h e 4 4.1 H i s 8 8.2 L y s 1 5 14.1 A r g 6 6.0 T r p 1 未決定 また、 ァミ ノ末端のアミ ノ酸配列を気相法シークユ ンサー (アプラ イ ドノ ィ 才 システムズ社 470A) にて決定したが、 P THァミ ノ酸は検出できず、 了ミ ノ末端はブロックされて いた。 天然のヒ ト赤血球 S 0 Dのァミ ノ末端はァセチル化さ れており、 酵母で生産した組換えヒ ト赤血球 S O Dもやはり ァセチル化されている (R. A. Hallewell et al. Bio/Technology, 5, 363 (1987))o 以上により、 HB— SOD — 2は予期し た通りの一次構造をしている。
[0086] 精製 HB—S0D のセフ アデッ クス G— 75 (フ ア ルマ シア社) によるゲルろ過カラムクロマ トグラフィ一を行った結果、 見 かけの分子量は約 40, 000となり、 ヒ ト赤血球の S O Dと同様 に 2量体を形成していると考えられる。
[0087] HB-S0D - 2の比活性を測定した。 活性は前述のチ トク口 —ム c法で、 蛋白量は B C A蛋白定量キッ トを用いた。 対照 としてヒ ト赤血球型 S 0 D (シグマ社) の比活性も測定した ( 日立 GAZ 3形グラフアイ トア トマイザ一で、 精製 HB— SOD — 2を灰化し、 日立 180ノ 50形原子吸光光度計で HB— SOD — 2 に含まれている銅と亜鉛の定量を行った。 これらの結果を第 3表にまとめた。 へパリ ン結合性べプチ ドを人工的に付加し た構造になっている HB— SOD でも、 銅と亜鉛が配位していて S 0 D活性を示すことが分かった。 第 3 表
[0088] HB-S0D の比活性と含有金属 比活性(UZmg) 銅 亜鉛
[0089] HB-S0D 一 2
[0090] ( αッ ト 1 ) 778 0.435 1.85
[0091] ( Dッ ト 2 ) 945 0.392 1.20 ( αッ ト 3 ) 567 0.299 0.90 ヒ ト赤血球 S 0 D 2700 0.807 1.32 ヒ ト赤血球 S ODはシグマ社のものを用いた。
[0092] 精製法 Βにより得られた ΗΒ— SOD — 2の比活性を同様の方 法により測定した結果ヒ ト赤血球 S 0 Dの比活性が 2700UZ mgの時、 2400UZmgであった。
[0093] 実施例 6. HB-SDD のへパリ ン結合性
[0094] 150mM NaC£を含む 10mMリ ン酸緩衝液に溶解した 125 Iで 放射性標識した HB—SQD -2(20, OOOcpm) (J. Pongou, Method in Enzymology, 70, 22 : 1987参照) をへパリ ンセフ ァ ロー ス CL— 6B 2m£に吸着させた。 HB— S0D はこの条件で、 へパリ ンセフ ァ ロース CL— 6Bによく吸着し、 NaC^の濃度を 0.4 M に上げることにより溶出された。 一方、 同様な条件でヒ ト S 0 Dを同じカラムに吸着させたが、 全く吸着せずに素通り した。 この結果を第 7図に示す。 各画分の体積は で、 ク 口マ トグラフィ一は室温にて行った。
[0095] 実施例 7. HB-SDD の血中での代謝
[0096] 放射標識した HB— S0D — 2およびヒ ト赤血球型 S 0 Dにつ いて、 静脈内投与後の血中濃度変化を測定した。
[0097] 測定方法は、 ウィ スターラ ッ ト (体重 200 g ) を用い、 放 射標識した HB— SOD — 2またはヒ ト赤血球型 SOD 20wを生理 食塩水に溶解し、 これをその尾静脈から注入後、 経時的に血 漿中の HB— SOD — 2または S 0 Dの濃度を測定した 〔井上ら、 フ リ ーラジカルの臨床 (日本医学館) 1, 83 (1987)参照〕 。 その結果を第 8図に示す。
[0098] ヒ ト S 0 Dは、 血中から半減期数分で速やかに消失する。 これに対し、 HB— SOD は血中で長い時間に渡って安定に存在 することが分かった。 このことは活性酸素を除去する活性が 長時間安定に血中に存在することを意味し、 本発明の HB— SOD の有効性を示すものである。
[0099] 実施例 8. HB - S0D の臓器分布
[0100] 放射標識した HB— SOD を同様にラ ッ トに注入後、 10分後と 1時間後にラ ッ トをと殺し、 各臓器の放射活性を測定するこ とにより、 HB— SOD の臓器分布を調べた。 結果を第 9図に示 す。 HB— SOD は血中の他に、 肝臓や筋肉によく分布すること が分かる。 これはヒ ト赤血球型 S 0 Dには見られない本 HB— SOD の優れた特性である。 また、 時間経過に伴って、 血中で は HB— SOD が約 20%減少したが、 末梢臓器での減少は僅かで、 小腸や脾臓では HB— SOD の増大がみられた。 HB— SOD は各朦 器の血管内壁に結合することによって、 各臓器で安定的に存 在していると考えられ、 これもヒ ト赤血球型 S 0 Dには見ら れない優れた特質である。 同じ効果を得るために投与する HB - SOD 量は、 ヒ ト赤血球型 S O Dに比べると遥かに少なくて すむと考えられる。
[0101] 血管内皮細胞でのスーパーォキサイ ド除去の活性を長時間 保てる。 特に、 へパリ ン硫酸含量の多い肝臓への集積が特に 著明であることから、 肝臓でのフ リ一ラジカルの除去にも利 用でき、 例えば虚血性肝障害にも有効である。
[0102] 実施例 9. 虚血後再循環性不整脈に対する HB— SOD の阻止
[0103] 効果
[0104] 虚血後再循環性不整脈は、 酸素欠乏時に局所で誘導されて いた病体代謝の場に、 酸素を含む血液が再動員されて起こる と考えられている。 この不整脈に HB— SOD — 2が有効である かどうかを調べた 〔井上ら、 蛋白質 ·核酸 · 酵素、 33, 2889 (1988)参照〕 o
[0105] まず、 ペントバルビタール麻酔下のラッ トの左冠動脈下行 枝を 10分間閉塞し、 次に再開通した。 その際、 心電図で連続 的に心機能をモニターすると、 血液再循環後に著明な不整脈 が発現する (第 10図左) 。 この不整脈は HB— SOD — 2を静脈 内投与 (5 mgZkg) しておく と有効に阻止される (第 10図右), 同一条件下で、 ヒ ト赤血球型 S O Dにはこの様な保護効果は 認められなかった (第 10図中央) 。 また、 HB— SOD — 3を静 脈内投与 ( 5 mgZkg) を投与しておいても不整脈が有効に阻 止された (第 4表) 。 HB— S0D は、 虚血後再循環によって生 じたスーパーォキサイ ドラ ジカルを除去することにより、 不 整脈を予防していると考えられる。 第 4 表 処 P V C 頻度 (%) 保 持 時 間 (秒)
[0106] ( n数) (回 Z3rain) V T V f V T V f 未処置群 27士 Ί 100 31.8 23.8±2.2 1.3±3.5
[0107] (22)
[0108] S O D投与群 21± 3 100 13.3 19.1±2.2 1.3± 1.1 (15)
[0109] HB-S0D 投与群 7 ± 2 58.3 8.3 5.9±2.3 0.3±0. (12)
[0110] P V C ; 心室性期外収縮、 V T ; 心室性頻脈、 V f ; 心室細動 実施例 10. 致死性不整脈に対する HB— SOD の阻止効果
[0111] ペン トバルビタ ール麻酔下のラ ッ トの左冠動脈下行枝を永 久結紮した。 未処置群では約 60%のラ ッ トが心室細動を起こ して死亡したが、 HB— SOD — 3を冠動脈結紮 15分前に lOmgZ kgを静脈内に 1回投与しておく と不整脈が有効に阻止された
[0112] (第 5表) 。
[0113] 第 5 表 処 置 P V C 保 持 時 間 致死率 ( n数) (回 Z30min) V T V f {%) 対照群 106±23 124.3± 30.7 623.1± 155.5 58.3 (12)
[0114] HB— S0D 投与群 230±90 101.4± 21.7 228.8± 141.2 18.1 (11)
[0115] P V C ; 心室性期外収縮、 V T ; 心室性頻脈、 V f ; 心室細動 実施例 11. ス ト レス性胃潰瘍に対する HB— SOD の阻止効果
[0116] 〔広田ら、 胃粘膜病変とフ リ ジカル (日本 医学館) 63 (1987) 参照〕
[0117] ラ ッ トを無麻酔下に水浸拘束負荷 (22 t:、 6時間) を与え ると、 時間と共に著明な胃粘膜病変が発現する (第 11図左) c 本粘膜病変は HB— SOD — 2を静脈内に前投与 ( 5 mg Z kg ) す ることにより、 著しく阻止軽減される (第 11図右) 。 同一条 件下で、 天然の S 0 Dにはこの様な保護作用は認められない c したがって、 本発明の HB— SOD は胃潰瘍にも有効であった 実施例 12. 力ラゲニン誘発足浮腫に対する HB— SOD の阻害 効果
[0118] エーテル麻酔下にラッ トの足皮下に生理的食塩水に懸濁し た 0. 1 m£の力ラゲニンを投与 (lOmgZ kg ) すると、 血管浸透 性がこう進し、 足の体積が経時的に増加する (第 12図〇) 。 一方、 HB— SOD — 2を静脈内投与 ( 5 mg Z kg ) しておく と、 本病変は著明に阻止軽減される (第 12図き) 。 同一条件下で 天然の S 0 Dにはこの様な保護作用は認められない。
[0119] 以上の薬効をヒ ト赤血球型 S 0 Dと比較して第 6表にまと めた。
[0120] 6 表
[0121] HB-SOD の組織保護効果 病態モデル 病態発現阻止効果
[0122] S O D HB-SOD
[0123] 外傷性脳浮腫 +
[0124] 虚血性心筋障害 +
[0125] 胃潰瘍 +
[0126] 淳 腫 +
[0127] 虚血性肝障害 + 実施例 13. 脳浮腫に対する HB— SOD の保護効果
[0128] 脳浮腫に対する HB— SOD — 2の保護効果を、 安東ら、 の方 法(Y. Ando et al. Brain Res. 477, 286, (1989) )により調べ た。 ペン トバルビタ一ル麻酔下のラ ッ ト に 1 %エバンスブル 一を 0.2 m£静脈内投与した後に、 頭蓋骨外側から右大脳半球 に液体窒素処理した粘土 20 gを 20秒間接触させ、 外傷性脳浮 腫を誘起した。 30分後に大脳半球を取り出し、 5m£のジメチ ルフ オルム了 ミ ドで色素を 24時間抽出し、 比色定量した。 こ の結果を第 7表に示す。
[0129] 第 Ί 表 治療法 投与量 エバンスブル一
[0130] ( umolZ30分) 非治療群 一 1.25
[0131] ヒ ト赤血球型 S O D群 5 mgZkg 1.20
[0132] HB-SOD — 2群 5 mgZkg 0.50 *表中、 S O D群及び HB— SOD — 2群はあらかじめ各 S 0 D を静脈内投与したことを示す。 非治療群で 1.25/imol Z30分検出されたエバンスブルーが HB-S0D — 2では 7.50〃mol Z30分しか検出されず、 HB— SOD 一 2が脳浮腫に対し著しい保護効果を有することがわかった。
[0133] 実施例 1 肝機能障害に対する HB— SOD の保護効果
[0134] ペントバルビタール麻酔下のラ ッ トの門脈を 20分間結紮後、 1時間血流を再開させ、 肝の虚血後再循環性障害を誘起した。 このラ ッ ト に 5 〃mol Zkgのサルフ ォ ブロモフタ レイ ン(BSP) を静脈内投与し、 30分間に胆汁中に排泄された B S P量を非 色定量した。 この方法は、 井上らの方法によった(M. Inoue et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 80, 7654, (1983)) 。 結果 を第 8表に示す。
[0135] 第 8 表 実験群 投与量 胆汁中への B S P排泄率 コ ン ト 口ール群 4 5 %
[0136] ヒ ト赤血球型 S O D群 5 mgZkg 4 8 %
[0137] HB— SOD — 2群 5 mg/kg 8 8 %
[0138] *表中、 S O D群及び HB— SOD — 2群は、 あらかじめ各 S O Dを静脈内投与したことを示す。 ヒ ト赤血球型 S O D群では無効であつたが、 HB— S0D 群で は排泄率 88%と顕著な保護効果がみられ、 HB— SOD は肝機能 障害に対しても有効であることがわかった。 産業上の利用可能性
[0139] 本発明で構築したへパリ ン結合性ぺプチ ドをコードする遺 伝子を S O D遺伝子に連結した HB— SOD 遺伝子を酵母で発現 させ、 新規な構造を持つ HB— SOD を得た。 HB— SOD は、 S O D活性とへパリ ン結合能を有していた。 この様な手法を用い れば、 へパ リ ン結合性ペプチ ドのみならず、 様々な生理活性 ペプチ ドを結合することにより、 新規な構造と機能をもつ S O Dを遺伝子工学的あるいは蛋白工学的手法を用いて、 人 ェ的にデザィ ンできる。
[0140] 本発明で得た HB— SOD は、 血液中での半減期が天然の S 0 Dよりはるかに長く、 肝臓などを指向する傾向を有していた。 このことで HB— SOD は天然の S O Dよりも優れている。 また、 HB-S0D は、 天然の S O Dが無効である外傷性脳浮腫、 虚血 性心筋障害、 胃潰瘍、 浮腫、 虚血性肝障害に極めて有効だつ 天然の S O Dを化学的に修飾して、 天然の S O Dの欠点を 克服しょうとする試みもあるが、 化学修飾した S O Dは、 生 体にとっては異物であり、 化学修飾した S 0 Dそのものある いはその分解物、 代謝物が副作用の起こす可能性があるが、 HB-S0D は天然の構造をもつ S O Dとへパリ ン結合べプチ ド とのハイブリ ッ ドであり、 そのものあるいはその分解物が副 作用を起こす可能性は修飾 S 0 Dに比べて極めて小さい。 ま た、 天然 S O Dの修飾は、 精製した S O Dを修飾するという ステツプが必要であるが、 本発明ではそのステップなしに有 効な HB— SOD を得ることができるのも、 本発明の優れた点で あ O 0
[0141] 規則第 13規則の 2の寄託された微生物への言及
[0142] 寄託機関 : 通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所 あて名 : 曰本国茨城県つくば市東 1丁目 1蕃 3号
[0143] 受託審号及び寄託した曰付:
[0144] 1. 微ェ研条寄第 2767号 昭和 62年(1987) 7月 16日
权利要求:
Claims請 求 の 範 囲
1. へパリ ン結合性部位を本来有しないスーパーォキサイ ドディスムターゼにへパリ ン結合性部位が付加されたスーパ ーォキサイ ドデイ スムタ一ゼ。
2. へパリ ン結合性部位が ( I ) :
Arg Gly Pro Gly Leu Trp Glu Arg Gin Ala Arg
Glu His Ser Glu Arg Lys Lys Arg Arg Arg Glu
Ser Glu Cys Lys Ala Ala
( I )
のァミ ノ酸配列で表されるぺプチ ド、 または、 前記ぺプチ ド と実質的に同一なァミ ノ酸配列を有し、 しかも実質的に同一 なへパリ ン結合活性を有するぺプチ ドであることを特徵とす る請求項 1に記載の新規スーパーォキサイ ドデイ スムターゼ。
3. へパリ ン結合性部位が ( Π ) :
Val Ala Lys Leu Asn Ser Arg Leu Tyr Arg Lys
Ala Asn Lys Ser Ser Lys Leu Val
( Π )
のァミ ノ酸配列で表されるぺプチ ド、 または、 前記べプチ ド と実質的に同一なァミ ノ酸配列を有し、 しかも実質的に同一 なへパリ ン結合活性を有するぺプチ ドであることを特徴とす る請求項 1に記載の新規スーパーォキサイ ドデイ スムターゼ(
4. 請求項 1に記載のスーパーォキサイ ドデイ スムターゼ をコ一ドする DN A。
5. 請求項 4に記載の DN Aにより形質転換されている宿 主。
6. 請求項 5に記載の宿主を培養し、 その培養物からスー パーォキサイ ドデイスムターゼを採取することを特徴とする スーパ一ォキサイ ドデイ スムターゼの製造方法。
7. へパリ ン結合性ス一パーォキサイ ドデイ スムターゼを 有効成分として含有する、 スーパーォキサイ ドが生体に及ぼ す有害な作用による疾患の予防及び治療のための医薬。
8. 疾患が、 外傷性脳浮腫、 虚血性心筋障害、 胃潰瘍、 浮 腫、 又は虚血性肝障害であることを特徴とする請求項 7に記 載の医薬。
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优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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